eSIMメリットとデメリットが知りたい。
本記事ではこのような疑問を解決できるように、下記について解説していきます。
- eSIMとSIMカードとの違い
- eSIMのメリット7選
- eSIMのデメリット7選
最後まで読むことで、通信キャリアを契約する時にeSIMを選んでも大丈夫かどうかがわかります。
契約してから「eSIM使えないじゃん…」とならないためにも、ぜひ最後まで本記事をご覧ください。
それでは解説していきます。
この記事の目次
eSIMの概要|SIMカードとの違い
eSIMとは、スマートフォンなどの本体に最初から組み込まれているSIM。
SIMには電話番号・キャリア情報・契約者情報など、電話回線を利用するために必要な情報が組み込まれています。
これがSIMカードの場合だとキャリアと契約時に送られてくるので、スマホに差し込むことで本体に電話番号・キャリア情報・契約者情報を認識させます。
その後は、スマホにプロファイル等をインストールすることで、電話ができてネット回線に接続できる、といった仕組みでした。
ただ、SIMカードには「契約してから届くまで日数がかかる」「SIMカードを紛失した」「破損して通信ができない」等の問題点があります。
一方、eSIMは本体に組み込まれているので、SIMカードの差し替え不要で契約可能。
申し込みが完了後すぐに 電話やネット回線が開通するので、SIMカードの到着を待つ必要もなく、差し替えの手間も不要になります。
また、eSIMはスマートウォッチ等、小型で色々なものに組み込みやすい特徴があります。
そのため今後はIoT分野に活用することで、モノとインターネットが一体化したより便利な世の中の発展につながるでしょう。
eSIMのメリット7選
あなたが電話回線を契約する時、SIMカードではなくeSIMを選択するメリットは下記の7つの通り。
- 契約した日に回線が切り替わる
- 手続きがオンラインで完結するので店舗に行く必要なし
- SIMカードのさし替えが不要
- 1台のスマホで複数回線を使い分けられる
- SIMが故障しにくい
- 盗難・不正利用を防げる
- 海外に渡航する時も使いやすい
ここでは、上記の7つのメリットついてそれぞれ解説していきます。
(1)契約した日に回線が切り替わる
eSIMは契約した時点でキャリア回線を使えるので、即日開通可能です。
流れとしては、申し込みが完了したらQRコードを読み込んだりすることで、プロファイルがインストールされます。
それにより、電話番号・キャリア情報・契約者情報がすぐに反映されるので、契約した日にキャリア回線を使うことができる、ということ。
SIMカードの場合は店舗以外で契約すると届くまで1~3日ほどかかるので、届くまでソワソワした気分になりますよね。
eSIMだとスムーズにキャリア回線を契約できるので、新規契約や乗り換えのハードルが低くなるメリットが期待できます。
(2)手続きがオンラインで完結するので店舗に行く必要なし
「キャリア回線の知識が浅い」「相談しながらプラン決めたい」なら店舗がオススメです
ただ、私はキャリアショップや家電量販店でキャリア契約したくないです。
理由はシンプルに、面倒だから。
- 待ち時間が長い
- 手続きに時間がかかる
- 不要なオプションを契約させられる
- オプションやプランの営業がだるい
- 頭金・手数料がとられる
ざっと思い浮かんだだけでもこれだけデメリットがあります。
オプションやプランの営業は断ればいいだけですが、正直それだけで消耗します。
一方、eSIMは手続きが全てオンラインで完結するので待ち時間は発生しません。
オプションも自分で必要な物だけ選べるので、安く抑えらえます。
このように、自宅でストレスフリーにキャリア回線を契約できるのもeSIMのメリットと言えるでしょう。
(3)SIMカードのさし替えが不要
eSIMは回線を切り替えるための、SIMカード差し替えが不要です。
eSIMは本体に内蔵されているSIMの情報を書き換えることでキャリア回線が使える、といった仕組みですからね。
SIMカードの場合は、さし替え時に紛失したり、破損する恐れがあります。
このようなリスクを回避できるということもeSIMのメリットと言えるでしょう。
(4)1台のスマホで複数回線を使い分けられる
eSIMに対応しているスマホなら、1回線はSIMカード、もう1回線はeSIMと、デュアルSIMで使用できます。
これにより、1台のスマホで2つの電話番号を使い分けたり、回線を使い分けることが可能になります。
私も、楽天モバイル×LINEMOのデュアルSIMで使っていますが、かなり便利です。
1つのスマホで2つのキャリア回線を持つメリット等については、下記記事で詳しく解説しています。
(5)SIMが故障しにくい
従来のSIMカードは、チップが故障したり、何かの衝撃で破損やずれることでスマホが通信できなくなる、というトラブルがありました。
一方、eSIMは本体の基盤に内蔵されているので破損しにくいという大きなメリットがあります。
そのため、スマートウォッチやIoT機器などへの導入が今後もどんどん進んでいくでしょう。
(6)盗難・不正利用を防げる
eSIMは本体に内蔵されているので、キャリアを乗り換える時のSIMカードの差し替えが不要です。
スマホ本体からSIMカードを抜き取ることができないので、第三者にSIMカードを盗まれたり、それを不正利用されることを防げます。
つまり、セキュリティ的に考えても、eSIMの方が安全といえます。
(7)海外に渡航する時も使いやすい
eSIMは日本では発展途上ですが、海外では一般的になっています。
これまでは、現地の空港等でSIMカードをレンタル・購入する必要がありました。
しかし、SIMカードの差し替えだと元々のSIMカードを紛失したり、レンタルする場所が限られているなどのデメリットもありました。
一方、eSIMではオンライン上で手続きが完了するため、手続きが非常にスムーズです。
eSIMのデメリット7選
eSIMのメリットを解説してきましたが、当然デメリットもあります。
ここでは、eSIMのデメリットについて、以下7つの通りそれぞれ解説していきます。
- 通信業者が限られる
- 対応している機種が限られる
- 機種変更にひと手間かかる
- オンラインが基本のため自力で手続きが必要
- SIMロック解除が必要
- 別途インターネット回線が必要
- QRコード表示用端末が必要になることもある
(1)通信業者が限られる
eSIMは大手4キャリア「au(povo)、docomo(ahamo)、ソフトバンク(LINEMO)、楽天モバイル」では提供しています。
しかし、格安SIM(MVNO)での取り扱いはそれほど多くないので、契約できる通信キャリアは限られてしまいます。
2022年8月時点では以下の通りです。
ワイモバイル
UQモバイル
IIJmio
LinksMate
そのため、「格安SIMに乗り換える時にeSIMにしたい」と考えているなら、選択肢は狭まることは覚えておきましょう。
(2)対応している機種が限られる
iPhoneなら、iPhoneXR・XS以降は全てeSIMに対応していますが、Androidの場合は対応機種が限られています。
契約する時にeSIM対応スマホを買うなら大丈夫ですが、今までのスマホをそのまま使うなら要注意。
契約してから、「eSIM対応してないじゃん!」とならないためにも、前もって対応状況は調べておきましょう。
※ちなみに、私は一度やらかしてます。
(3)機種変更にひと手間かかる
SIMカードでは、新しいスマホにSIMカードを挿入すれば完了しました。
しかし、eSIMではそれができないので、会員ページで再発行手続きが必要です。
慣れれば簡単ですが、SIMカードほどシンプルではないので、最初は混乱するでしょう。
「〇〇(通信キャリア) eSIM 機種変更」と調べれば、公式サイトのFAQが出てきますので、それを見ながら作業を進めてみてください。
(4)オンラインが基本のため自力で手続きが必要
eSIMの手続きはオンライン上で行います。
これは全ての手続きが自宅で完結するメリットがある一方で、わからないことがあっても人に聞けないデメリットもあります。
つまり、「わからないことは調べる」「自分で考える」といったITリテラシーが必要になるでしょう。
基本的にeSIMの手続きはすべて自力で行う必要がある、と覚えておいてください。
(5)SIMロック解除が必要
eSIMを使うためにはSIMロックの解除が必要です。
au、docomo、ソフトバンクでスマホを購入するとSIMロックがかかっているので、解除手続きが必要になります。
お金はかかりませんが、eSIMを使うためには必須なので、面倒でもやっておきましょう。
各社のSIMロック解除手順、条件は下記のページを参考にしてください。
>>docomo:SIMロック解除の手続き
>>ソフトバンク:SIMロック解除の手続き
ちなみに、楽天モバイルや家電量販店、Appleストアなどで購入したスマホはSIMロックが解除されています。
(6)別途インターネット回線が必要
eSIMを申し込んで今使っている回線からeSIMの回線に切り替える時、別のインターネット回線が必要です。
光回線Wi-Fi、ポケットWi-Fiなど、スマホ以外でもインターネット環境を整備しておきましょう。
家に回線がないなら、フリーWi-Fiでも大丈夫ですよ。
(7)QRコード表示用端末が必要になることもある
eSIMをアクティベートするためには、開通するスマートフォン以外の機器(パソコン/スマートフォン/タブレット)でQRコードの表示が必要です。
「スマホ1しかもってない」という人は、誰かに頼む必要があります。
一応、LINEには画像保存したQRコードの読み込み機能はありますが、正常に読み取れるかは別問題。
このように、スマホ1台持ちの人にとっては、なかなか大きなデメリットといえるでしょう。
まとめ
以上、eSIMのメリット・デメリットについてご紹介してきました。
さいごに項目だけまとめていきます。
eSIMのメリットは以下の通りです。
- 契約した日に回線が切り替わる
- 手続きがオンラインで完結するので店舗に行く必要なし
- SIMカードのさし替えが不要
- 1台のスマホで複数回線を使い分けられる
- SIMが故障しにくい
- 盗難・不正利用を防げる
- 海外に渡航する時も使いやすい
eSIMのデメリットは以下の通りです。
- 通信業者が限られる
- 対応している機種が限られる
- 機種変更にひと手間かかる
- オンラインが基本のため自力で手続きが必要
- SIMロック解除が必要
- 別途インターネット回線が必要
- QRコード表示用端末が必要になることもある
eSIMは基本的にネットで完結するので、とても簡単に通信キャリアを乗り換えられます。
しかし、逆に考えると手続きを全部自分でやる必要があるということ。
そのため、「全部自分でやれる!」という人はeSIMが向いていますし、「自分一人だと不安」という人はeSIMではなくSIMカードを契約することをオススメします。